午後2時に鈴木芳江さん(仮名)のスマホにLineでメッセージが入りました。「今日の夕食の準備ができました。新鮮な鯛のお刺身です。ご予約は午後4時までに人数のご連絡を‥」。Line公式アカウントで友だち登録している駅前商店街の魚屋さんのおカミさんからです。芳江さんは有職主婦でちょう
ど夕食のおかずの心配をしていたところでした。おカミさんの顔と元気な声を思い浮かべつつお刺身の写真と値段を確認し家族数の3人前の予約をしました。これでひと安心です。
街の小売店は大手小売店、チェーン店にお客様を奪われ、苦戦を強いられてきました。大型店舗と大量のチラシ配布そして豊富な品揃え、とても太刀打ちできません。単独でチラシを撒いても採算をとることはできません。この魚屋さんも毎日、プロとして目利きで良質の鮮魚を夕方までに売れそう
な量だけを仕入れ、それを売り切ったら加工食品中心の商売をしてきました。
コロナ禍の2年間余で大きく変化したのは売り方の変化・多様化です。そのひとつがスマホを活用しての「デジタル商法」(デジタルコミュニケーションでの商法)です。上記の事例に登場する芳江さんはこれまでも帰宅途中、この魚屋さんを立ち寄ることがありましたが、残念ながら新鮮な魚は売
り切れていました。仕方なく鮮魚は食品スーパーで購入してきました。ここに登場したのが「鮮魚の予約販売」です。
街の小売店の強みは良質な商品とサービス、そしてお客様との人間関係(人)の3点。魚屋さんなら新鮮な魚と加工サービス、そしておカミさんの笑顔での接客です。「お仕事お疲れ様!!。鯛のアラを付けておきますからお吸い物にでも‥」。おカミさん一声もまた魅力的です。
デジタルコミュニケーションはパーソナルコミュニケーション、同時にローコストコミュニケーションです。貴方のお店でも導入を検討してみませんか。㈱コミュニティ・アドバンテージでは全国の中小企業団体中央会様、商工会議所・商工会様、商店街振興組合・商店会様へグループでのデジタルコミュニケーション研修会の開催をお勧めしています。