2023年8月の重点活動 4大商品の冷蔵庫を放置しない!!
「最近、特に高齢者の買い渋りが‥。これまでより買替えに消極的になったような気がする」というのは埼玉県の有力地域店社長の発言である。事実なら高齢者の顧客構成比が高い地域店にとっては売上:げ回復・増進のブレーキになるのは事実である。
◆壮年・高齢者は買替え年数が長く…?
8月、猛暑の中、多忙な中で夏商戦の後半戦に突入します。昨今は残暑が厳しく8月一杯、夏需要が続いています。8月は7月に比較すると売上高は低下するものの意欲的な戦いを続行しましょう。
商品価格の値上げの影響が原因なのか、それとも物価急騰の中の節約意識が理由なのか、他の理由が加味されているのかは明確ではありませんが、家電品の市況は依然として厳しい状態が続いています。地域店にとっての4大商品(エアコン・冷蔵庫・洗濯機・テレビ)の1-6月の出荷台数で前年をクリアできたのはエアコンのみ、値上げしたにも関らず冷蔵庫は出荷金額でも前年実績を割っています。
内閣府の「消費動向調査」では毎年3月に「主要耐久消費財の買替え年数」調査を行っていますが、この調査でも高齢者の購買意欲の低下が数値で明らかになっています。2人以上世帯の買替え年数を見ると4大商品は世帯主年齢「50歳~59歳」を含む壮年・高齢者層は僅かな例外はあるものの平均値より長くなりつつあります。この調査は「直近1年間で買い替えた消費者」が対象の調査ですから「買い替えていない」消費者は含んでいないことをも考慮する必要があります。
◆8月は冷蔵庫の帰省需要発掘を…
1-6月の出荷実績で苦戦しているのが前掲の通り冷蔵庫。台数では前年比約10ポイントマイナス、金額でも約7ポイントマイナスです。家庭(世帯)用、地域店での売上げ構成比が高い容量401㍑以上の大型機種は平均値をも割っています。景気の影響を受けやすいといわれている商品ですが、8月に重点的に取り組みたい、遅れを取り戻したい商品でもあります。
8月はコロナ禍で自粛していた盆(旧盆)の孫を連れての(子息・子女の)里帰りを久方ぶりに、という消費者が多くなることは間違いありません。15年ほど前までは旧盆の里帰り需要で8月は冷蔵庫の売上げ台数は大きく伸びました。大型機種が普及したことで当時ほどの台数にはならないにしても里帰り需要自体は存在しています。それに加えて円安等からの加工食品の値上げがまだ続き、また異常高温による野菜・果物の高値が続くことも予想されます。
そして連日の猛暑、特売日に限らず「まとめ買い」が日常化しており、「まとめ保存」が各家庭では当たり前になっています。まだまだ暑い日が続きます。飲み物の「大量保存」も求められます。8月、9月は「食中毒シーズン」ともいわれ、大型・省エネ冷蔵庫の活躍時期が続いています。
間もなく電気代の政府補助が終了予定(延長議論も‥)で、8月から省エネ家電の普及促進補助金が支給される自治体もあります。「省エネ」提案を絡めて冷蔵庫の買替え需要発掘には絶好機ともいえます。
◆「防災の日」「敬老の日」に合わせて…
9月1日(金)は「防災の日」です。1923年(大正12年)9月1日に発生した「関東大震災」と併せて「二百十日」がこの日を「防災の日」とした理由です。そして9月18日(月)は「敬老の日」です。ふたつの「日」を活用して訪問活動・サービス活動を企画します。
例えば8月の盆明けから「私の店の敬老サービス」として「エアコンのフィルター清掃」などの訪問を企画し、エアコンの最後の見込み発掘活動も考えられます。