2024年7月の活動指針 テレビにも目を向けたい猛暑の夏

日本列島、6月中・下旬に梅雨の季節に入りました。梅雨入りとともに地方により「異常な降水量」、また他地方では「異常な高気温」に見舞われました。6月ながらまるで梅雨明け後の天候でした。そして気象庁からは「リスクが高い夏」といった3ヶ月予報が発表されました。これが地球温暖化の影響なのか否かは別に、今年は「暑い夏」、家電業界には「恵まれた夏」といえそうです。「暑い夏」は「寒い夏」に比較すると確かにエアコンは売りやすいものの買替え需要中心のエアコンは売れる台数に上限があります。「寒い夏」なら売れないのは事実だが、「暑い夏」でもそこそこの台数。その理由はお客様宅の家族人数の減少(空き部屋数の増加=稼働台数の減少)と買替えサイクルの長期化の影響といえます。年間販売台数に漸減傾向が続行中というのが実態です。
このように考えると今年の夏の商戦ではエアコンは重視(本稿5月)、さらには冷蔵庫にも注力しつつも(本稿6月)もう1商品の取組みをも強化したいものです。その1商品はテレビです。

◆回復基調に乗った?テレビ需要

関連工業会が集計・発表した年初から5月までの国内出荷台数を見るとエアコンがトップで3,838千台(前年同月比106.6%)と順調な伸びを見せています。エアコンに次いで2位がテレビで1,750千台(同・101%)です。テレビは僅かとはいえ低下にブレーキがかかりました。4大商品でテレビに次ぐ3位が洗濯機(洗濯乾燥機を含む)で1,709千台(同・92.9%)。4位が冷蔵庫で1,326千台(同・95.9%)です。高単価の白物2商品の苦戦が出荷数値からも判断できます。
台数でエアコンに次ぐのがテレビで、この2商品は前年実績をクリアしています。これら2商品の中でエアコンは地域店を含めて全家電店で関心が高い半面、テレビへはもう一歩というのが実態です。特に戦力に限界がある地域店はエ夏商戦ではエアコンそして冷蔵庫へ拡売努力が偏重しているといっても過言ではありません。まるでエアコン・冷蔵庫専門店です。

◆猛暑日には外出を控える!!

6月下旬から日本列島は猛暑に見舞われ昼間は最高気温が35℃以上の「猛暑日」、夜になっても最低気温が25℃以上の「熱帯夜」、昼間のみならず夜間も熱中症での救急搬送者が急増しました。官公庁からは「エアコンを適切に使用!!」との訴えが繰り返されました。例年なら梅雨明け後になされる訴えです。その発症場所を調べると意外に多いのが「屋内」です。エアコンが設置されていない場所、設置はされてはいるものの運転していない「屋内」での発症です。
熱中症は「屋内」でも「屋外」でも発症します。「屋内」ではエアコンの「適切な使用」が必要ですが、同時に「リスクが高い夏」は「屋外」でも対応が求められます。有効な対応策は可能な限り外出を控えることです。

◆猛暑日の在宅時間を有効に過ごすために…

「可能な限り外出を控える」、日常の高齢主婦の主な外出は食材の買い物です。消費者にとって猛暑の夏の必需家電品はいうまでもなくエアコン、次が大型冷蔵庫になります。7月の地域店の2大注力商品はこれら2商品であることは議論の余地はありません。さらに、多少こじつけになりますが、外出を控えることで発生する時間を有効に活用する(時間消費)の役割を担うテレビも加わります。
7月の顧客接点での話題展開はエアコン、冷蔵庫を優先、次いでテレビを取上げます。多忙な7月です。単独での訪問活動はほとんど不可能、ならば別件で訪問した際には主用件の処理後にテレビ画面の清掃サービスを実施しつつ、7年以上前の「古いテレビ」、50型未満の「小型テレビ」は買替え対象と考え、「猛暑日の在宅時間の有効活用」とその後の「秋の夜長の楽しい過ごし方」の提案を行います。旧盆にお孫さんの来訪があるお宅なら「お孫さんが喜ぶ大型画面」も提案に加えます。